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平成17年3月号 

 

総合相談室では、障害のある方たちの就労や就労生活に関する相談を行っています。当センターでは職業訓練を始め就労に関するいろいろな問題を利用者の方たちと解決をしようと努めています。どのような些細なことでも結構ですので、お気軽にご相談ください。このコーナーではご相談にこられた方たちの事例を通じて、当センターの就労相談の内容をご理解していただきたいと思います。

平成17年3月号
 
・一度でも仕事につきたいけど
・一度でも仕事につきたいけど
 

Aさん(知的障害者)

   Aさんは23歳。両親との三人暮らし。当初、障害者手帳はなかった。相談はまず、母親一人が来所し、話を伺いました。
 「専門学校を卒業し仕事を探しているが、見つからない。アルバイトをしても続かない。LDだと言われている。本人も自暴自棄になっている。あちらこちら相談に行っているが具体的な支援をしてもらえない。どうすればいいのか」という相談。
 改めて本人との面接を行いました。就労したいという気持ちは持っているようだが、今まで失敗の連続で自信を無くしている。アスペルガー的な特徴もあり、知的な問題もあるが、対人関係を含めた発達障害の問題が大きく、それが原因で就労できないと思われました。
 
 
 
 
 
   
  (相談員の対応)
   
    まず、現状では一般就労が困難と考え、障害者雇用での就労が適当と判断しました。そのためには療育手帳の判定等が必要であると伝えました。当初は父親がそのようなことは嫌がるとの理由で迷っていましたが、本人の将来のことを考えるとその方が良いと判断をし、療育手帳取得の手続きを行いました。その結果、手帳の取得ができ、合わせて障害年金の申請も勧め、現在取得のための支援を行っています。
 就労支援に関しては、就業・生活支援センター等の利用が考えられましたが、まずは毎日決まった所に通うこと。他人の中に入って共同生活を送れるようになること。時間を子供イラスト1守れるようになることなどを目的に、知的障害者のデイサービスセンターの利用から始めました。当初は建物の中に入れなかったり、行っても直ぐに帰ってしまう状態でしたが、現在では徐々に慣れ、毎日朝九時には「出勤」できるようになり、表情も和やかになってきました。今後は二ヶ月間の委託訓練や就労準備訓練を繰り返し、一定の準備ができれば就業・生活支援センターでの訓練と就労支援を考えています。
 

 

 

  ・仕事に就きたいのですが
 
 

Bさん(知的障害者)

 
   Bさんは21歳。専門学校を卒業したが就職できない。何度挑戦しても面接場面で断られる。大人しく、意欲や覇気が感じられないと言われる。
   
  (相談員の対応)
   
   Bさんは面接場面ではほとんどしゃべらず、質問には「ニコニコ」する程度の反応でした。一般高校、専門学校を卒業し普通免許も持っているので能力的には一定の力を持っていると判断しました。就労できず、在宅生活が長かったので、本人に就労に対するイメージと労働習慣、意欲を持ってもらうことを目的に企業でのインターンシップ(委託訓練の一環)制度を利用してもらうことになりました。二ヶ月間の訓練では子供イラスト2一日も休むことなく真面目に通うことができ、意欲も感じられるようになってきました。ただ、本人は療育手帳が無かったので、職業センターでの判定を申し込み、そして認められるようになりました。次の段階として就業・生活支援センターでの訓練を開始し、そこで彼の一生懸命さが認められ、清掃関係の会社での実習を経て就職することができました。朝の早い仕事ですが、一日も休まず通っています。給与も12万程度あるそうです。
 

 

 

  ・在宅十年… でも働きたい
 
 

Cさん(知的障害者)

 
   Cさんは26歳。中学校を卒業して以来、高齢の祖父と病気で倒れた身内のお世話をしてきました。掃除や買い物には行っていましたが、気ままな生活が十年近く続きました。ところがお世話をしていた身内が亡くなり、Cさんは外で働かなければならなくなりました。就職活動も働いたこともないCさんは困り果ててしまいました。その姿を見て母親は区役所に相談に行き療育手帳を勧められました。しかし手帳をもらっても、どのように就職に活かせばいいのか分からず、相談にこられました。
   
  (相談員の対応)
   
   Cさんは受け答えもはきはき、人あたりも良好でしたが、在宅期間も長く就労経験もないため、毎日通うことや社会性の面で心配がありました。作業所などから始めることも考えましたが、年齢的にもあまり時間がかけられないこともあり、就業・生活支援センターでの訓練と就労支援を受けることにしました。2週間の体験実習では休むことなくまわりの訓練生ともすぐに打ち解けました。そしていよいよ本格的な訓練がスタートしました。しかし、訓練がすすむにつれ課題がたくさん出てきました。作業内容が覚えられない、分からなくても質問しないなどです。このままでは就職できないと指導員から厳しく指導されましたが、「就職したい」子供イラスト3という本人の強い意気込みもあり、訓練継続となりました。ただ、今後は製造業での就職ではなく、これまでの経験を活かし、ホームヘルパーの資格を取って介護業務に就くことを目標にしました。大阪市職業指導センターで行っている「ホームヘルパー養成講座」を受講し、いくつかの職場実習を経験し、現在、ヘルパーとして、病院に勤務しています。